8月の末日のある日に、西川口にあるGrow Brew Houseさんへ、オリジナルビールを仕込みに行ってきました!
この試みは実は今年の始めくらいから計画していて、2月に既に打ち合わせなどを行っていました。
そして、4月に仕込む予定でした。…ところが、ご存知の通り、4月に緊急事態になってしまい、ステイホーム期間を経て、8月になってようやく計画が再始動した訳でございます!
今回、一緒に仕込み作業&指導をして頂いたのはGrow Brew Houseのマスターブルワーの岩立さん。
ホームブルワーとして独学で醸造を勉強、研究して、現在いろいろなスタイルのビールにチャレンジしています!
そして今回仕込むビールは
『レッドエールベースのESB-ハンドポンプ版-』です。
この字面だけ見ると、何の事かよく分からないと思いますので簡単に説明します。
「ESB」というのは「Extra Special Bitter」の略で、エールビール(フルーティー、豊かで芳醇なビール)のスタイルの1つです。通常のエールビールよりも麦芽、ホップを多量に使用しており、力強い風味と柑橘系の味わいが特徴。今回のオリジナルビールはこのESBを「レッドエール」と呼ばれる赤みがかったカラメルの様な甘み、香りが特徴のエールビールをベースに作ってみました。そして、これをカーボネーション(発泡性)を排除したハンドポンプ版に仕上げるということです。
では半日かけた仕込みの様子をどうぞ!
モルト(麦芽)の粉砕。今回はレッドエールということで『Red X』という種類のものを使用。
粉砕した麦芽を湯でマッシング(糖化)。この日は猛暑で、この作業…めちゃくちゃ暑かった…この醸造現場は軽く40℃超えしてました。
ホップの選別、計量。今回はブリティッシュさをより出そうということで、ファグルというイギリスの品種のホップを使用。
別のタンクに移し、煮沸の工程へ
煮沸に少々時間がかかるので、その間に昼休憩。立ち寄った喫茶店『ゼスト』。ご夫婦で30年営業されている昔ながらの喫茶店。とても居心地の良いお店でした…。
仕込みもいよいよ大詰め。
最後に酵母の投入、、
これで3~4週間熟成を待ちます。
そして、先日、ブルワーの岩立さんから、「今日ケグ詰する予定です。
度数は4.5%で素朴で美味しい感じです。リアルにはバッチリ合うのでは無いかと思います!」と、完成品の写真と共にご連絡が!…
見事に赤みがかったいい感じの色に仕上がってます!
早くて今月末、遅くても来月10月中には、NONSUCHでお披露目できると思いますので、お楽しみにしていて下さい!!その際は、SNSなどで告知致します!
最後に、
今までに、NONSUCHでは主に2種類のオリジナルのエールビールを作りました。1つは、NONSUCHオープン時に岩手県一関市にある「いわて蔵ビール」さんに1人出向いて、仕込んできた『My Brown Guitar』という名前のシナモンフレーバーのブラウンエール。もう1つは、先日まで周年ビールとして繋げていた『Red Brick Dream』という名前のこれまたシナモンフレーバーのレッドエール。
両方とも名前の由来は、XTCという私が愛する英国のバンドの曲名。店名の『NONSUCH』の名前の由来もXTCのアルバム名。と、XTCというバンドにまつわる名前を考えてきたわけですが、今回のオリジナルビールの名前はXTCにまつわる名前ではございません…!
今回のオリジナルビールの名前は
『Waterloo Sunset』
ロック好きな方ならピンと来ると思いますが、The Beatles、The Rolling Stonesに並ぶ英国の国民的バンド、The Kinksの代表曲のひとつ!大好きな曲です、!
今回のオリジナルビール…レッドエールベースのESBのその赤みがかった色を、テムズ川に沈む夕焼けに見立て、命名してみました。自分もロンドンに訪れた際に、何回かテムズ川のほとりを散策しましたが、自分が訪れた時は、決まって天気が悪く、曇ってたり、雨降ってたりで、夕焼けは見れた試しがありません…。(まあ、基本、ロンドンは曇天模様が多いですしね…、)。
実際にウォータールー駅には降り立ったことはないのですが、どうやらウォータールー駅から見る夕焼けは絶景のようです…、!結びに、にその絶景と名曲「Waterloo Sunset」の歌詞をどうぞ…!
汚れ淀んだ川よ
お前は夜の闇へと
まだ流れ続けなければならないのか
慌ただしく行き交う人々は
ぼくをクラクラさせる
タクシーのライトが眩しく光る
でもぼくは友達なんかいらない
ウォータールーの夕焼けを眺めていれば
ぼくは幸せ
毎日ぼくは窓から世界を眺めている
でも夕暮れ時は冷えるね
ウォータールーの夕焼けは素晴らしい
テリーとジュリーはウォータールー駅で
毎週金曜の夜に待ち合わせ
でもぼくは外をぶらつくのも面倒だから
夜は家で過ごす
だけど不安には感じない
ウォータールーの夕焼けを眺めていれば
ぼくは幸せ
たくさんの人々がハエのように群がる
ウォータールー駅の地下鉄
でもテリーとジュリーは川を渡って
ほっとできる場所へと向かう
彼らには友達なんていらない
ウォータールーの夕焼けを眺めていれば
彼らは幸せなんだ